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マックディーの女【後編】

『crosslineが贈る極上のFxオリジナルストーリー!
 マックディーの女完結編』


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第六話   サイレントトレーダー











二人の勝負がはじまって1ヶ月半 
相変わらずリョウの手数はすくなかった
ここまでわずか4回のトレード 2回の微益決算 2回損切り 当たり前だが証拠金はふえていない

冴子は順調に証拠金をふやしている 1日の平均トレード回数は5回 驚くべき事に勝率80%を常にキープしている

リョウのトレードスタイルはスイングのみ
SMA2本 100/200をチャートに表示させてるだけ 4時間ローソク足をメインでみているようだ
冴子のインディケーターメインのチャートとは対照的だ






この日もリョウはトレードそっちのけでネット麻雀にハマっていた










「ポン!  ・・・そうきたか  この子つよいよ..!  冴子! おまえも麻雀やらないか?」



「・・・・リョウ あなたが4時間も麻雀なんてしてる間に 2ショットいただいたわ 90ピプスよ」



 
「おまえ、そんなに相場様からぬいてどうするんだよ 慈悲ってものがないのかよ?」



「・・・この調子でいけば あなた負けるわね」




「・・・・・・・ 」







(このままじゃまずいか... たしかにそうかもしれないな)




(冴子のトレードをずっと見てきたが あいつ、かなり手をくわえてるな・・・
  ADXでトレンドの強弱を計りなおかつ2週間~数カ月のボラリティを自動的に計算して表示させるよう    
  システムに組み込んでいる  
  ドルインデックスまで出てる... しかも、揉み合いに弱いとされているMACD
  の弱点を知り尽くしてるな・・  MACDのダマシを逆に利用してるみたいだ
  30、40pips程度の利益であっさり利喰いしてる...  見てる感じだと損切り幅をかなり広めにとってる
  相場のレンジを知り尽くしていないと出来ないな..)




(いつかアイツが損大利小の方がピプスとれる とか言ってたっけ・・・ こういうことか
 短期間であれだけの利益が取れるわけだ
 おまけにシステムが駄ポジを取ったと判断するや手動に切り替えて早めに切っている
 完全にシステムにたよってるわけではなさそうだ
 ・・・他のシステムトレーダーとは一味も二味もちがう..!ってか)



(なんだか、おれまでアイツのシステム欲しくなって来ちゃったよ..
  ・・・なんて冗談言ってる場合じゃない
 ・・・・・そろそろおれも動くか)
















第七話  エアファンド




















勝負は残り1ヶ月を切っていた
リョウはネットゲームをしなくなっている
彼はいくつかFX口座を持っているのだが その中でも唯一の海外口座[DDFX]のチャートをみていた
証拠金はすでに彼がメインで使っている業者からDDFXに移されている






「めずらしいわね  あなたが海外口座をつかうなんて 低レバ運用じゃ勝てなくなったのかしら?」




「・・・・・まぁね」




(やっと本気になったみたいね...
 かつて伝説のヘッジファンドと言われてた[エアファンド]を率いてたあなたの実力を見せてもらうわよ)





勝負開始から2カ月と6日
現時点でリョウの証拠金¥560万 冴子¥820万






残り 24日

















第八話  いきおいを顧みる



















リョウは11年前に導入された通貨 エニグマのチャートをみていた




(このチャート・2か月で800pipsもはねあがってるのに 日足フィボで38%にもたっしていない・・・
 なんて下げだよ・・)





(おれがメインで使ってるポンドの組み合わせじゃ もはや、冴子に追い付くのは不可能だ
 一か八か・ コイツでいってみるか・・!)





pi..........
アイフォンを手に取り どこかへ電話している



「俺だ  リョウだよ  ・・・・・・・ うん?   いや、 その件じゃなく
 エニグマにかんする情報がほしいんだ..!  そう  
 
 ・・・・・・・   すべての    どういったファンド勢が参入してきてるとかも含めてな」





「分かり次第  パソコンのメールに調査ファイルとしておくっといてくれ」



pi....






1時間も経たないうちにリョウのパソコンに一件のメールがおくられてきた

R.fileとつけられたフォルダをひらいて彼はメールをよんだ








「なるほど ・・・・  あとは動くのをまとう」


















第九話   確信























ここ2日間 冴子は朝一システムをチェックするだけでトレードルームからはなれていた
勝利を確信してるのかもしれない......

リョウはトレードルームからでることもなく [エニグマ]のチャートをじっとながめている





(ピン足に陽線二本  内と外  こっちは、まだ未確定
 そろそろ うごいてくれないと さすがにまずいぞ・・・)









4時間後 チャートに陰線ローソク足が確定する








(あと一本か・・  それまで待とう)











・・・・・・・・・・・・









週足チャートでみると さげっぱなしのエニグマのチャートは
リョウの表示させている4時間足チャートで急激に跳ね上がっていた

前日の高値を超えて  まるで空に漂っているかのようだ



・・・・・・・・・・








4時間後2本目の陰線が確定した









「よし・・! 張るぞ」





リョウはまようことなく「売り」を仕掛けた
そのままチャートを閉じるとアイフォンを手にトレードルームを出ていく
腹がへったらしい 台所へとむかった











第十話   分岐















数時間後 冴子が帰って来た どうやらスポーツクラグを終えたあと
エステとネイルサロンにいってきたらしい 良い身分だ...

リョウはステーキを焼いてたべたあとベッドでいびきをかいて寝ている


その様子を冴子は横目で見ながら溜息をついた....



(疲れてるのかしら)






トレードルームに入りパソコンをスリープモードから解除した
そしてシステムのポジションをみて 彼女は愕然とする















「なによ、これ!」





そう エニグマが急落をはじめたのだ
どうやら冴子のシステムは3日間連続で高値を更新しつづけてた[エニグマ]を 上昇トレンド発生と判断を下したらしい
8時間で300pipsの急落に買いポジションを次々と建てている
トレンド追従型のEAも組み込んでいたのが仇となった


エステめぐりが仇となってシステムの駄ポジに気付かなかったようだ・・・


「全部赤っポジだらけじゃないの  なんて事なの..!」



15分ほど考えたあと 冴子はシステムを止め、総てのマイナスポジションを決算した
エニグマはまだ下落をつづけている ・・・・・ 

情報サイトからエニグマの動きに関する情報をあつめだした





(エニグマに投機筋の売りがはいった模様......
急落の原因はこれかしら・・・?)















第十一話  うねり



















カチャ...


リョウがトレードルームに戻ってきた
冴子の雰囲気がいつもと違うことに気付く エステ通いのせいか、 彼女の顔は蒼白かった

エニグマのチャートをみている  ・・まだ急落はおさまっていない



「・・・お!  おまえもエニグマか?えらい下げてるな...! 
 もちろん、売ったんだろ?」




「・・・・・ええ  さっきショートポジションを建てたわ」




「手動に戻してるじゃないか・・・  システムを止めたのか 何故だ?」





「・・・・・ 」






冴子は答えなかった  暴落のおかげで¥920万まで増えた証拠金が¥650万に減っていたのだ

どこか苛立っているようにもみえる


リョウは冴子の様子を気にしてるようだが 首をふり DDFXのチャートをみた


「・・・!  きたな」

「冴子! 350ゲットしてるぜ」



・・・・・・・


「・・・・これで逆転できる見込みがでてきたわね よかったじゃない」


「なんだよ 同士の利益をもっと よろこんでくれよ」



「・・・・・・・ 」



「あれ?おまえもショートもってるんだろ? なんでそんなに浮かない顔なんだよ」



「リョウ、少しだまっててくれないかしら」



「・・・・・ 」









三時間が経った  ふたりともチャートを監視している
冴子はシステムには対処できないと判断したのか 止めたままだ.. 
リョウの含み益は400pipsを超え ¥900万に届いた
さらにショートの建玉をふやしている

冴子は最初に建てたポジションを引っぱっている リョウとおなじくエニグマはまだ落ちると読んでいるようだ
売りましはしていない


暴落は遂に800pipsを超えた  少しづついきおいは収まっている
二人ともまだ利益確定していない

冴子の見ている1時間ローソク足に陽線が現れ出した
チャートに表示させているMACDとスローストキャスティクスに「買い」のサインが点灯している...










彼女の500pips程あった含み益はみるみる減っていく・・・・










含み益が400pipsになったとき 冴子はエニグマのショートポジションをイグジットした
それと同時にロングエントリー





勝負にでたのか?







リョウはショートの玉を手仕舞う様子もなく へいぜんとチャートをながめている・・
はなうたまじりだ...




冴子のロングポジションは上にいきおいを増していく








・・・・・・・・・・









遂にMACDの0ラインを突き抜けた・・・!






「リョウ! 流れは変わったわ  ショートポジションを手仕舞うべきじゃい?」




「・・・・・・ そうかもしれないな」
























第十二話   結末



















リョウの含み益は200pipsまで減っていた  追加で投入したショートポジションはすでに赤く染まっている・・・
それでも彼はポジションを閉じようとしない





「リョウ 見え張ってないで  ポジションを閉じるべきよ  
 流れは完全に上昇にむかってるわ  あれだけの暴落でリバウンドが来るのが当然じゃない?」





「・・・・・ふつーはそう考えるだろうな  でも、おれはふつーじゃない」



(・・・・・・ ?)





(何か勝算があるのかしら)











・・・・・・・・・・






わずか12時間で800pipsも急落した[エニグマ]は行って来い となっている
リョウのショートはもはや「死に体」 だ

冴子は買い玉を伸ばしている  エニグマの上昇はまだ収まっていない・・・


遂にリョウの証拠金は¥500万を下回り、マイナス圏にはいった


(動かない..... 何を考えてるの リョウ...!)










冴子がロングポジションを追加で投入しようとマウスに手を伸ばした・・・ そのとき



















暴騰をつづけていた エニグマの勢いが  




止んだ














・・・・そして  



またもやエニグマの下落がはじまった






みるみる下落幅を広げていく.....  先ほどの上昇の非じゃない

瞬間 150pips 下げた 


(! なにこれ・・・)



冴子が息をのんだ










どんどん落ちていく 200  ・・・・ 350


まだ止まらない








いって来いのエニグマはまたもや「行って来い」を繰り返すつもりらしい





1時間もしないうちに400pips落ちた











「よし・・・!」



リョウは三つめのショートポジションを放り込んだ









エニグマの下落は加速している

冴子はその様子を茫然と眺めていた  ロングを非難させるのもわすれている....














・・・・・・・・





12時間が経った











・・・・・ようやくエニグマの暴落が落ち着いた なんと 1300pipsも下げている・・!





そして、リョウは証拠金の金額を満足気に見ながら ショートポジション2つをイグジットした
もうひとつのポジションはまだ保有する気らしい



冴子は暴落は止まると考えロングを手放さなかった
かろうじて「ロス」する手前で飛び降りている

















外は明るかった













「アタシの負けね・・・・」



「いいのかい? あと6日も残っているぜ」




「何いってるの この状態でアタシが挽回できると思ってるの?」




「・・・・いや、多分 むりだろうな」





冴子の証拠金は¥370万   リョウの証拠金は¥1900万に膨れ上がっていた

結果はでている



「ひとつだけ教えて  何故あの暴落のあとのリバウンドでまた下げることを予測してたの?」



「完全に予測してた訳じゃない、 おれはおれの相場観に従ったまでさ  それにエニグマはいずれ暴落するだろうと思ったんだ 相棒(SMA)もそう言ってたしな
 信頼出来る情報筋から 同じような情報もはいってたんだ」





「トレーダーは利益を出すことがすべて それが俺達のたった一つの正義だ
 おまえにインディケーターという武器があるように 俺には俺自身がインディケーターなんだよ
 今回はたまたまおまえのシステムが通用しなかっただけだ  
 ・・・・・・・普段の相場ならおれの負けだったろうな」





「やさしいのね・・・・ 約束どおり、私 トレードやめるわ・・」





「最初はああ言ったけど やめる必要はないぜ..!  まだまだおまえはトレーダーとして通用するよ」







「・・・・ううん、 これで自分の実力がよくわかったわ
 これからはリョウを全力でサポートしていくことにする」





「それに・ FXは likeだけど  リョウは loveだから.....」




「・・・・冴子」













数年後この二人はヘッジファンドを立ち上げる事になる
システムとスイングを組み合わせたトレードロジックで確実に資金を増やしていく
彼らに敬意を評し投資家達は「ピプスハンター」と呼んだ......

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エンディングの意味が分かると素敵です!           ストーリー/監修 cross line 

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